小さな旅

陰の世界に移ろう偕楽園 萩まつりとか、好文亭とか

何だかせわしなくて、楽しみにしていた偕楽園の梅まつりに出かけられずじまいだった今年の春。

観梅の季節に出かけられなかった小さな残念がほんの少し心の片隅に消えずに残っていて、時々その存在を感じるんだけど、そんなに深刻では無いのでスルーする…ということを繰り返していました。

そんな日々でしたが、長く続いた今年の暑さもようやく収まった10月初旬、メディアで偕楽園の水戸の萩まつりの話題を目にして…

今がチャンスのタイミング。秋の偕楽園の萩を見に行こう!

そう思い立ち、偕楽園に出向きました。

本当は、電車でゆっくり出かけられたら良いのだけれど、電車は梅まつりの期間の土日しか偕楽園駅に止まりません。

電車で水戸駅に行って、そこからバスで移動も億劫。

なので、お気に入りの音楽や、好きなラジオのトークを聴きながら、偕楽園まで、車を走らせました。

梅まつりの時期は、春分近く、たくさんの梅の花や香りとともに陽のエネルギーが溢れている感じ。

逆に今の萩まつりの時期。秋分も過ぎて、これから冬至に向かい、どんどん日も短くなっていく。静かに咲く萩の花とともに、陰のエネルギーがゆったりと流れている感じでした。

梅まつりの時期じゃない平日の偕楽園は、とっても空いていて、ゆっくり、のんびり散策するのに丁度良い…。

花盛りは過ぎてしまった様子だけど、園内にはあちこちに萩がありました。

偕楽園の萩は、

”水戸藩第9代藩主徳川斉昭(第15代将軍徳川慶喜の父)が仙台藩から譲り受け、偕楽園創設とともに園内に植えたもの”だそう。

思い出したのは

仙台の銘菓 萩の月 のパッケージやCMでおなじみのワード

宮城野の 思い出胸に 萩の月

(菓匠 三全~♪って、分かる人には分かる)

 

私のふるさとは、仙台藩の範囲に位置している。

お気に入りのスポットである偕楽園と、ふるさとの仙台藩に古くからの縁があることを、とても嬉しく思いました。

萩の花を後に、

偕楽園の中でも、とりわけお気に入りのスポットである 好文亭 へ。

梅まつりの時期じゃない平日の好文亭は、全く混雑しておらず、終始自分のペースで見学できて、本当に良かった…。

美しい襖絵を、一つ一つの部屋で立ち止まり、心行くまで堪能。

まさに今の季節が描かれた、萩の間の襖絵には、白いウサギもいます。

2階からの眺めは、梅の季節以外も美しかった…。

 

好文亭を探索する経路の途中に

カフェ 楽

があります。

梅まつり期間中は、席につくまで待ち時間必須だけど、この日は待ち時間無し。

しかも、以前から 一度座ってみたい…と思っていた、カフェ内の窓際席に座ることができました。

そして、以前から ここで食べてみたい…と思っていた、ティラミスの桝ケーキセットを注文(梅の枡ケーキは以前食べたことがある)。

ほんの些細なことだけど、

こうなったらいいな…と思った願いが叶ったひと時でした。

日々の小さな願い、その願いを叶えることの積み重ねが、大きな願いを叶える練習や、ステップになっているのだと思います。

 

カフェ内は全く混んでいません。静かで穏やかな空間。

心行くまでコーヒーの香り、ティラミスの程よい甘さを堪能。

ティラミスの底には コーヒー味の麦チョコ ?みたいなのが入っていて、

意外なおいしさにほくそ笑みました。

時折フッと吹き込む風が、日頃の疲れを消し去ってくれるかのように心地良く、優しかった…。

 

今日の偕楽園散策は、懸命に日々を送る自分への貴重な癒しとご褒美です。

偕楽園の歴史や自然のエネルギーをチャージして、家路に就きました。