小さな旅

陰陽五行の不思議な力の名残を感じた無量光院跡

2024年の大河ドラマ 光る君へ のドラマが終わってのミニ旅行記的なコーナーで

岩手県平泉町にある

無量光院跡 が紹介されていました。

平泉には何度も足を運んでいますが、光る君へを通じて初めて無量光院跡を知りました。

「まだまだ知らない平泉に、是非行ってみたい」と所望。

そして、このお盆の帰省のチャンスに、初めてその地を訪ねることができました。

まず、平泉歴史遺産ガイダンスセンターを見学。

平泉の歴史や、藤原氏の時代の暮らしなど、情報が盛りだくさんな場所。

ガイダンスセンターで予習をしてから、平泉の史跡を訪ねると、視点がすごく広がります。

ガイダンスセンターでは

令和7年度企画展「清衡と後三年合戦絵巻」が開催されていました。

当時の様子を伝える絵巻には、「本当にこんなことがあったのか?!」

と言うような、想像以上に酷い戦の様子が描かれていました…。

金色堂建立には、幾多の戦で亡くなった魂の鎮魂という目的があったのです…。

ひととおりガイダンスセンター内を見て回り、無量光院跡へ。

ガイダンスセンターから無量光院跡までは、徒歩で移動可能な場所に位置しています。

立秋も過ぎ、夏の中に秋の成分もほんの少しだけ感じられるけど、まだまだ強く照り付ける太陽の下、無量光院跡を目指して歩きました。

無量光院とは

藤原秀衡 が建立した寺院。

藤原道長の息子、藤原頼通が建立した10円玉でおなじみの平等院鳳凰堂よりも大きかった。

建物は消失して、現在は跡地だけ残っている。

無量光院の背景には金鶏山が位置しており、建物の周囲は池に囲まれ、浄土庭園の最高傑作だった

無量光院跡に到着。

そこには 美しい空(太陽)、山、池が展開。

四柱推命の三干吉局 山明水秀 を目の当たりにしたようでした。

山明水秀 とは ※成立に細かい条件はあるけど、おおまかに天干右から

丙(太陽)

戊(山)

壬(池)

が 並びます。

ここに建物があったら、さぞかし煌びやかな風景になるのだろう…

現地の案内板には、

四月中旬と八月末頃には、本堂と東中島建物の中軸線上に位置する金鶏山の山頂に、夕日が沈む光景を見ることができます

と記されていました。
太陽(丙)金鶏山(戊)庭池(壬)が、無量光院を間に入れて一直線に並ぶとは…
金鶏山には平泉を守るために、雌雄一対の黄金の鶏を埋めた

という伝説が残っているとのこと。

真っ赤な夕日が、不思議な山である金鶏山を照らし、無量光院、庭園の池の水面も貫いた。
その瞬間この一帯には、天地とか、五行の、壮大なエネルギーが発生していたに違いない。
そのエネルギーの行先は、どこに続いていた…?
その先には、どんな世界が広がっていた…?
エネルギを操ったり、見えない世界への通り道を読む陰陽師が、
この地に存在していたのかもしれない…

誰も本当の真実は知らない。

けれど、そんな中で想像上の世界はどこまでも広がります。

いつか、金鶏山の山頂に夕日が沈む光景を拝みたいと思いました。

そして、建造物や、その根底に流れる信仰心から、平泉文化の荘厳さ、尊さを再認識しました…。

小さな旅は続き、無量光院跡から、 高館義経堂へ 行脚するのでした…。