小さな旅

現世の極楽浄土 宮城県伊豆沼はすまつり

今年のお盆は忙しい

お盆の帰省。

今回は、父の初盆。

今までは父が先に立って墓掃除や盆棚作りをしていましたが、今度からは父が何かされる側になってしまいました。

私と母と弟

「去年の今頃は、自分がこういう立場になるとは思ってなかっただろうに…」

皮肉と冗談と溜息を交えた会話が成されました…。

慌ただしいお盆準備の合間、南の海で発生した台風の影響で雨が降り出す前に、長らく行きたかった場所に思い切って出かけました。

伊豆沼はすまつりに出かける

 

今にも雨が降り出しそうな曇天の下、伊豆沼の蓮の花にお目にかかりたくて、

伊豆沼はすまつり

に出かけました。

 

コロナ禍で帰省の時期をずらしたり、昨年は大雨の影響で伊豆沼・内沼のはすが壊滅状態になったりで…今年は2019年以来のはすまつり見物です。

昨年の大雨の影響で今年も蓮の生育が悪く、遊覧船に乗れるのは若柳会場のみ。

それでも楽しみで楽しみで仕方ありません。

蓮の花の見ごろは午前中。

はすまつり遊覧船の運行時間は8:00から13:00とのことなので、朝の家事をざざーっと終わらせ、朝9:00過ぎに会場到着しました。

蓮花爛漫

 

沼のほとりに咲くはすの花。

彼方に見える山の向こうは太平洋。

一瞬「ここは極楽浄土?」と見まがうような、幽玄な景色が広がります。

空と雲が、お盆時期の海とはすの花咲く沼を繋いでくれます。

初めてのはすまつり見物は小学3年生の時。

風流好きな乳母夫婦に連れられて、船頭さんが櫓や竿で動かす木造の小舟に乗せられて…

「こんな船に乗ってどこに行くのだろう?」

子ども心に不安でしたが、目前に広がるたくさんのはすの花々を見た瞬間、その美しさに心奪われてしまいました…。

現在はエンジンで動く遊覧船にライフジャケットを装着しての見物になりましたが、今年も初めて船に乗ってはすの花を見た日と同じ風景が目の前に広がり、その時の思い出も鮮やかに蘇りました。

いつまでも変わらないでほしい風景です。

四柱推命では乙(はす)壬(沼)の関係です。

しかし、沼底は己(泥土)。

泥土から美しい花を咲かせるのですから、蓮の清らかさの中には目に見えぬ力や不思議が秘められています。

 

 

春の桜見もいいけれど、夏の蓮の花見はお盆時期に近いので、特別に感じます。

 

沼の沖の方は、さすがに元気がありませんでした。

しかし、昨年の壊滅状態から、よくぞここまで復活したものです。

極楽浄土と現世の間の旅。

所要時間は約15分、800円でした。

はすの実は薬膳としても用いられている

 

蓮の実は、薬膳では精神を安定させたり、不眠にも効果があると言われています。

薬膳でも蓮の秘める力は、不思議ですごい。

蓮の実は中華食材店等で入手できます。

蓮の実、私はみつ豆に入っている赤えんどう豆の食感に似ていると思います。

デザートや、スープに入れると美味しいです。

はす肌化粧水・クリーム

 

伊豆沼のはすの有効活用したはす肌化粧水とクリーム。

新田駅側の伊豆沼に隣接する伊豆沼農産やくりこま高原駅、一部の市内スーパーで販売されています。

特に化粧水がとても濃厚で、しっかり潤います。

デザインもかわいい。

はすまつり、来年も来ます

 

久しぶりのはすまつり見物に非常に満足したのは言うまでもありません。

ここ伊豆沼は、人々の生活や、多くの動植物の生命を織りなす場所。

古代から、先祖から受け継いだ美しい自然や景色・文化が後世まで残るよう、願わずにはいられません。

「来年も見に来るので、また美しく咲いて下さい」

蓮の花々に挨拶をして帰宅。

お盆の準備に取りかかったのでした。